首、背中の痛み 胃痛
- 2015/03/02
- 14:08
症例報告:藤井
女性50代
●症状
主訴:首の痛み、胃痛、背部痛
●所見
数年前に頸部の怪我をして以来慢性的に首肩の凝りがひどく、ストレスなどで凝りが強まると痛みが生じる。
肩首の凝りがひどくなると頭痛、目の奥の痛みが生じ、食欲がなくなったり、集中力が低下する。
胃の痛み、背中の痛みは約1カ月前から。胃痛と背中の痛みは関連していて、胃痛が強いと背中も張ってコリのような気持ち悪い痛みが出現する。
食欲不振、食べてもあまり美味しく感じない。
化学物質過敏症のために薬を服用できない。
便秘、下半身の冷え、夜間頻尿など。
●治療の内容と経過
1回目の診察
頚部の痛みは首の左右回旋動作で強まり、首を支える筋肉である板状筋や僧帽筋などに強い緊張が確認できた。この緊張部分を圧迫すると目の奥や前額部にズンと響くような鈍い感覚がある。
まずはここを重点的に緊張緩和を狙い鍼灸治療を始める。
胃痛に関する治療は主に足のツボを使用し、腹部の胃のツボにはお灸とぬるめの湯たんぽでの補温。
頭頂部の緊張が強く触れると痛みがあったので頭頂部のツボ百会には軽くさするような鍼を行う。
治療直後に肩首の凝り感が軽減し、お腹がすいた感じがするといって帰宅されました。
2回目の診察
首肩は一回目の治療でとても軽くなり、首の回旋運動にともなう痛みはなくなった。
また、治療直後は胃の不調も軽減したが、4日目からはまた首肩こりが感じられ胃痛、背中の痛みも少し感じる。
食欲は相変わらずあまりない。便秘も改善せず。
1回目の治療の際の首肩の緊張緩和に加え、肩甲骨周辺の緊張緩和も行い、肩首まわりの体操を指導しながら自宅でのセルフケアの練習を行う。
胃の治療は1回目と同じ。
3回目~4回目の診察
自宅でのセルフケアをとても頑張っていただいていて、肩首こりは軽減してきた。
それとともに胃痛の頻度も軽減、背中もあまり痛み、張りを感じなくなる。
食欲も少しづつ出てきている。食後のもたれ感はほとんどない。
首肩の治療を少し減らし、さらに胃腸の元気をつけるために消化器系のツボを徐々に多くする。
胃腸のツボを多くすることで便秘解消、ストレスに負けない胃腸を目指す。
また、下腹の関元というツボで下半身の冷え改善、頻尿の軽減をねらいお灸を多用。
5回目以降
胃腸の元気をつける治療の一環で、自宅でも自分でできるお灸を試してもらう。
だいぶ首肩も楽になり、胃腸の不調も軽減してきている。
自宅でのお灸、体操などもよくできているので、鍼灸治療の通院頻度を週1回から2週に1回に間隔をあける。
●まとめ
現在も月1回程度通院中ですが、首肩コリもだいぶ軽減し、胃痛はほぼないです。
診察開始前、この方の場合はケガの後遺症による頑固な首肩のコリと思われました。
事故やケガの後遺症による首肩こりの場合は一筋縄では治らないケースが多いのでその旨を説明しながら治療を開始したのですが、
治療を始めると思いのほかコリはすんなりと軽減しました。それに伴って胃の不具合も徐々に解消しました。
首肩こりが胃腸の不調と関連しているケースはとても多く、この方はまさにそうでした。
東洋医学的に分析するともともと脾胃の虚弱(脾腎陽虚)に加えて事故による瘀血の影響とストレスによる気滞がまじり気滞血瘀の状態でした。
ストレスにより気滞が強くなると肝気が横に流れ胃を犯し、胃痛が発生し、また気滞により血流も停滞して瘀血が強まり痛みが増悪したと考えられます。
(表示される日時と実際の施術日は異なります)
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女性50代
●症状
主訴:首の痛み、胃痛、背部痛
●所見
数年前に頸部の怪我をして以来慢性的に首肩の凝りがひどく、ストレスなどで凝りが強まると痛みが生じる。
肩首の凝りがひどくなると頭痛、目の奥の痛みが生じ、食欲がなくなったり、集中力が低下する。
胃の痛み、背中の痛みは約1カ月前から。胃痛と背中の痛みは関連していて、胃痛が強いと背中も張ってコリのような気持ち悪い痛みが出現する。
食欲不振、食べてもあまり美味しく感じない。
化学物質過敏症のために薬を服用できない。
便秘、下半身の冷え、夜間頻尿など。
●治療の内容と経過
1回目の診察
頚部の痛みは首の左右回旋動作で強まり、首を支える筋肉である板状筋や僧帽筋などに強い緊張が確認できた。この緊張部分を圧迫すると目の奥や前額部にズンと響くような鈍い感覚がある。
まずはここを重点的に緊張緩和を狙い鍼灸治療を始める。
胃痛に関する治療は主に足のツボを使用し、腹部の胃のツボにはお灸とぬるめの湯たんぽでの補温。
頭頂部の緊張が強く触れると痛みがあったので頭頂部のツボ百会には軽くさするような鍼を行う。
治療直後に肩首の凝り感が軽減し、お腹がすいた感じがするといって帰宅されました。
2回目の診察
首肩は一回目の治療でとても軽くなり、首の回旋運動にともなう痛みはなくなった。
また、治療直後は胃の不調も軽減したが、4日目からはまた首肩こりが感じられ胃痛、背中の痛みも少し感じる。
食欲は相変わらずあまりない。便秘も改善せず。
1回目の治療の際の首肩の緊張緩和に加え、肩甲骨周辺の緊張緩和も行い、肩首まわりの体操を指導しながら自宅でのセルフケアの練習を行う。
胃の治療は1回目と同じ。
3回目~4回目の診察
自宅でのセルフケアをとても頑張っていただいていて、肩首こりは軽減してきた。
それとともに胃痛の頻度も軽減、背中もあまり痛み、張りを感じなくなる。
食欲も少しづつ出てきている。食後のもたれ感はほとんどない。
首肩の治療を少し減らし、さらに胃腸の元気をつけるために消化器系のツボを徐々に多くする。
胃腸のツボを多くすることで便秘解消、ストレスに負けない胃腸を目指す。
また、下腹の関元というツボで下半身の冷え改善、頻尿の軽減をねらいお灸を多用。
5回目以降
胃腸の元気をつける治療の一環で、自宅でも自分でできるお灸を試してもらう。
だいぶ首肩も楽になり、胃腸の不調も軽減してきている。
自宅でのお灸、体操などもよくできているので、鍼灸治療の通院頻度を週1回から2週に1回に間隔をあける。
●まとめ
現在も月1回程度通院中ですが、首肩コリもだいぶ軽減し、胃痛はほぼないです。
診察開始前、この方の場合はケガの後遺症による頑固な首肩のコリと思われました。
事故やケガの後遺症による首肩こりの場合は一筋縄では治らないケースが多いのでその旨を説明しながら治療を開始したのですが、
治療を始めると思いのほかコリはすんなりと軽減しました。それに伴って胃の不具合も徐々に解消しました。
首肩こりが胃腸の不調と関連しているケースはとても多く、この方はまさにそうでした。
東洋医学的に分析するともともと脾胃の虚弱(脾腎陽虚)に加えて事故による瘀血の影響とストレスによる気滞がまじり気滞血瘀の状態でした。
ストレスにより気滞が強くなると肝気が横に流れ胃を犯し、胃痛が発生し、また気滞により血流も停滞して瘀血が強まり痛みが増悪したと考えられます。
(表示される日時と実際の施術日は異なります)
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