耳の閉塞感、顎関節症、頚から背中のこり
- 1901/12/14
- 05:45
症例報告 梅津
40代男性
●主訴
耳の閉塞感、顎関節症、頚から背中のこり
数か月ほど前から、後頭部、頚から背中にかけて張りと痛みを感じるようになった。頚を動かすとゴリゴリとする。2ヶ月ほど前からは顎関節で時々音がするようになった。また約2週間前からは日中耳が詰まったようになるときがある。
既往歴;特になし
●症状所見
後頭部や頚、背中が硬く重い。背部の触診では、後頚部から肩甲骨にかけて緊張がある。
顎は、会話や食事に問題はないが、口を開けると音がするのが気になるとのこと。顎の動きを観察すると、開口時に若干の横方向へのぶれがある。歯科で顎関節症の診断を受けた。
耳に関しては、約2週間前から右耳のみ詰まったようになり音が聞こえにくいことが昼間に起こるようになった。詰まった感じはすぐになくなることもあれば1日中続くこともある。また睡眠状態もあまり良くはなく、夢を多く見て眠りが浅く、朝早くに起きてしまうこともしばしばあり、日中眠くなることがある。
●治療の内容と経過
1診;手足と背部のツボに接触鍼(皮膚上に鍼を貼り付ける方法)と、両手指から刺絡(滞った瘀血を少量とる方法)を行った。また、耳ツボに王不留行子を貼ると、顎の音が緩和された。
2診;背中の張りと痛みはあまり気にならなくなったが、まだ頭から後頚部の張りが気になる。治療後2日は耳の詰まりはなかったが、週半ばに2日ほど詰まったようになった。
1診同様、手足と背部のツボに接触鍼を行う。また、足趾から刺絡を行い、項部のツボに軽く刺鍼した。
3診;頚肩からの凝りは気にならなくなった。耳の閉塞感は週半ばの起床時に感じたが、その後は感じなくなった。顎は開口時にまだ音が鳴るが、あまり気にならない。歯科治療中のため、歯科医の助言によりマウスピースを作成予定。睡眠状態は以前より眠れるようになっており、昼間に眠くなることはなくなった。
治療は、同様に手足のツボに接触鍼を行い、耳のツボから刺絡した。また、項部と肩、顎関節の動きに関わる筋に軽く刺鍼した。
4診;頚から肩の凝りはかなり楽になり、気にせず過ごせた。耳の詰まり感も今週は起こらなかった。顎の音はまだ鳴るが、以前ほど気にならない。睡眠状態も良好。
治療は3診同様に接触鍼と、顎関節周辺の関連部位と軽い刺鍼、および足趾からの刺絡を行った。
●まとめ
初回来院時にお話を伺うと、かなり仕事上でのストレスが強い印象を受け、慢性的に疲れている様子が覗えました。そのため頚肩凝りと顎関節の不調、睡眠障害がおこり、さらに耳周辺の循環が悪くなり閉塞感を感じるようになったと考えられます。そこで全身の緊張緩和に主眼をおいて治療を進めたところ、項部から背中にかけての痛みは軽減し、耳の閉塞感も消失しました。また全身のバランスが整ってきたことで睡眠状態も改善したと思われます。
初診から4診までは1週間に1回治療を行いましたが、今後は治療間隔を開けつつ、顎関節症のさらなる改善と体調管理を目的に、治療を続けていく予定です。
(表示される日時と実際の施術日は異なります)
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