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鍼灸院について考える 3 タオルでリラックスした肢位を作る

このところすっかり甘夏ブログになっていますが…今日は再びタオルについてです。


前回からの続きです (以前の記事はこちらこちら

体の位置の固定(リラクゼーション効果を高める)

タオルは形や大きさが自由に選べ、また変形出来ることから体の固定にも使えます。
仰向けでの治療の際、腰が痛い患者さんの場合は膝の下にタオルを置き足の角度を変えるだけで楽になることもあります。
妊婦さんやご高齢の患者さんなども、まっすぐ仰向けよりも少しリクライニングがあったほうがよりリラックスした体制である場合も多いです。

治療ベッド

また、うつ伏せの場合、足関節が固い患者さん(特に男性が多い)が長時間うつ伏せの姿勢を保つと膝が痛むことがあるので、足関節や股関節の様子を観察し、必要な場合は足の甲の下にタオルを丸めて枕として使い、膝を軽く曲げた状態を保ちます。
曲げる角度にも好みがあり、私などはその日によって楽な位置が変わります。

患者さんの肢位は、患者さんの自由にした姿勢(無造作に横になった姿勢)が楽な姿勢とは限りません。
仰向けの状態で手先がベッドからはみ出すような場合や、どこか不安定なバランスの場合は、患者さんはリラックスしようとしてもリラックスしきれないものです。
そのようなときは、最も筋肉の緊張がゆるむ状態で手や足の位置を安定させると、患者さんは芯からリラックスでき、治療効果も高くなります。
上手にタオルを用いて患者さんがくつろげるポジションをタオルによって作ることが必要ですが、その場合、かなずしも左右対称の形であるとは限りません。
また、治療のはじめは、アシンメトリー(左右非対称)の態勢であっても、時間が経つにつれ本来の位置に戻ってくることも珍しくありません。


タオルを使う



上手にくつろぎのポーズを作って、患者さんの余計な緊張が無くなると、治療効果も出やすくなります。

前回は触感と香りについて少し触れましたが、同時にタオルの重量感や温感、色なども深層心理に働き掛ける大切な要素だと思います。
ずっしり重いタオルなのか、ふわりと軽いタオルかも大切です。
色も極めて重要で、治療用のタオルは、ベッドシーツと合わせて、広い面積を占めるものなので、治療院全体の雰囲気を支配するものです。

患者さんの肌に初めて直接触れるのもタオルです。鍼灸治療を始める以前にタオルをかけるところから、患者さんとのコンタクトは始まっています。

タオルは、肌に直接触れるものなので、肌ざわりや香りもとても重要なことです。
しかし肌触りや香りと同じくらいか、むしろそれ以上にタオルの「扱い方」は非常に重要で、タオルをぞんざいに扱うと患者さんの深層心理に嫌な感情を残すものだと思っています。
なるべく心地良く治療を受けていただくために、患者さんのお肌に直接触れるタオルも丁寧な扱いを心がけています。






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